- ことわり
- I
ことわり【断り(断わり)】(1)ことわること。 拒絶すること。
「~の手紙を受け取る」
(2)あらかじめ理由を述べること。 予告。「~なしに欠勤する」
(3)いいわけ。 また, 謝罪。「いみじう~して聞ゆとも, いと著(シル)かるべいわざぞ/源氏(宿木)」
(4)判断。 決断。「そのうへ非常の~は人主専らにせよといふ文あり/保元(中・古活字本)」
→ 理IIことわり【理】〔「ことわり(断)」と同源。 理非を判断する意から〕※一※ (名)(1)もっともな事。 道理。 条理。「~を説く」
(2)理由。 わけ。「その~を, あらはにえ承り給はねば/源氏(須磨)」
(3)理論。 理屈。「この~を聞き果てむ/源氏(帚木)」
(4)格式・礼儀にかなっていること。「有司(ツカサツカサ), ~を以て収め葬る/日本書紀(敏達訓)」
※二※ (形動ナリ)(1)当然であるさま。 もっともであるさま。「とはせ給はぬも~に思ひ給へながら/源氏(須磨)」
(2)もちろんであるさま。 いうまでもないさま。「法師は~, 男も女も, くるくるとやすらかに読みたるこそ/枕草子 158」
→ 断り~過ぎて普通の程度を越えて。 極端に。「~霞む月かな/新後撰(雑上)」
~せめて(1)条理を尽くして。「~説けども屈せず/読本・八犬伝 4」
(2)道理から推して当然で。 もっともなことで。「なほせきかぬる感涙は~哀れなり/浄瑠璃・百日曾我」
~無・し道理に合わない。「うき身ゆゑ何かは秋のとまるべき~・くも惜しみけるかな/長秋詠藻」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.